劇場版ハイスクール・フリート 上映館雑感

今日で劇場版ハイスクール・フリートを上映しているところが大分減ってしまいますが、そんなタイミングで私が行った各上映館での視聴感想をまとめていきます。

アニメの内容には触れないのでご安心ください。

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よーそろー!
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はいふり批評番外編 劇場版ハイスクール・フリート

はいふり」改め「ハイスクール・フリート

ーーハイスクール・フリート公式

2020年1月12日、記念艦三笠で先行上映された劇場版ハイスクール・フリートを見てきた。最後A-1 Picturesの柏田さんがでてきて作画の謝罪をしたのには笑ったが、とにかく劇場版の批評を軽くしていこうと思う。

当然劇場版のネタバレを含むので、見ていない方は絶対に読み進めないようにしていただきたい。

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はいふり批評16 船が勝手に進めるいうんなら、進んでみぃや!

人は女性に生まれるのではない、女性になるのだ

ーーシモーヌ・ド・ボーヴォワール第二の性

2019年の後半あたりからだったろうか?フェミニズムフェミニストとされる人たちの主張が大きく取りざたされるようになったのは。本来は精神分析批評の後あたりがこの批評の適当な場所だと思うが、悪目立ちしたくなかったので少しずらした。

今回取り扱うのは「フェミニズム批評」である。女性運動と共に生まれたこの批評で、女性ばかりの作品であるはいふりを読み解いていこう。

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はいふり批評15 はいふりはなぜ成功したのか

ああ、金、金!この金のためにどれほど多くの悲しいことがこの世に起こることであろうか!

ーーレフ・トルストイ

アニメの製作者として、私たちが一番最初に思い浮かべるのは監督、脚本、キャラクターデザインなどになるだろう。アニメの製作現場を描いたTVアニメ「SHIROBAKO」では制作進行という普段あまり表に出ない人物を中心に話を進めていた。

今回の批評はそのアニメ製作者の中の「プロデューサー」に焦点を置いた批評となる。仮にこれを「ビジネス批評」としよう。

※現在TVでハイスクール・フリートの放送をやっていますが、この批評にはネタバレが多分に含まれるため、気を付けてください※

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はいふり批評14 防衛関係費を叩いてみれば、はいふり開花の音がする

国家が有する政治、経済、文化のすべてを含む種々の力の中で、古来何人も否定しえない最も基本的なものは、畢竟軍事力であって、この軍事力のバランスについての正確な認識のない国際関係論は、どこか心棒が一本抜けたものにならざるをえないという、常識的かつ、疑う余地のない認識を持つことである。

ーー岡崎久彦「戦略的思考とは何か」

有名な「ガリヴァ―旅行記」は今こそ単なる冒険記のように読まれているが、出版当時は政策に対する諷刺小説だった。ある作品の成立の背景には、必ず政治的・社会的・経済的なものが関与している…今回行うのは、それらを探る批評、「マルクス主義批評」である。

※現在TVでハイスクール・フリートの放送をやっていますが、この批評にはネタバレが多分に含まれるため、気を付けてください※

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劇場アニメ「BLACK FOX」感想などなど

一晩経ったが、まだ興奮冷めやらぬ。そんな気持ちでこのブログを書いている。

昨日、新宿バルト9で劇場アニメ「BLACK FOX」を見てきた。元々「ハイスクール・フリート」でサブキャラクターデザインをしていた斎藤敦史さんがキャラクターデザインをしているということで興味を持ったこの作品だが、その感想と若干の考察なども書いていこうと思う。

もしかすると記憶違いがあるかもしれないので、興味を持った方は是非劇場で見ていただきたい!

※ネタバレが含まれますので、まだ見ていない人は自己責任で!※

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はいふり批評13 岬明乃はなぜ母親ではなく父親を目指すのか

たのんだぞ、ハムレット。もう行かねばならぬ。夜明けが近づいた。はかない蛍の火も薄れてゆく。もうこれまでだ。行くぞ。父を忘れるな、父の頼みを。

ーーウィリアム・シェイクスピアハムレット

今回行おうとするのは精神分析批評と呼ばれるものである。精神分析批評とはどういったものかを最初に説明し、実践としてはいふりの主人公岬明乃の精神分析に挑んでみたい。

※現在TVでハイスクール・フリートの放送をやっていますが、この批評にはネタバレが多分に含まれるため、気を付けてください※

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